2024 年 8 月 14 日(日本時間午前2時)に開催された Made by Google にて、予定通りのデバイス群が発表されました。本記事では最大のライバル Apple デバイスとの価格や性能を比較したいと思います。
Pixel 9シリーズ
Google 謹製スマートフォン Pixel 9 シリーズが発表されました。「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」「Pixel 9 Pro Fold」の 4 モデルが登場。まずは旧モデルと価格を比較してみます。
Google公式ページ:https://store.google.com/jp/category/phones?hl=ja
Pixel 8 | Pixel 9 | Pixel 9 Pro | Pixel 8 Pro | Pixel 9 Pro XL | Pixel Fold | Pixel 9 Pro Fold | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
128GB | 112,900円 | 128,900円 | 159,900円 | 159,900円 | 179,900円 | – | – |
256GB | 122,900円 | 143,900円 | 174,900円 | 169,900円 | 192,900円 | 253,000円 | 257,500円 |
512GB | – | – | 194,900円 | 189,900円 | 212,900円 | – | 277,500円 |
全体的に価格は上がりました。かなりの価格上昇ですが、単純に為替の影響で国内価格が高いわけではなく、本国価格が値上げされたのを適正に反映した結果です。
ちなみに Gemini に値上げ理由を聞いてみると…
何と値上がりした情報が無いだと…(この問答は2024年8月31日にしました)
ちなみに普通に Google 検索すると…
先の Gemini の直後に検索したのですが、ハッキリ値上げと言っとるがな…。
どちらも Google の AI の結果ですよ。AI モデルの違い、そんな事は利用者が得たいファクトに虚実が混ざることの言い訳にはならない。高度な事柄の回答を求めていませんよね?既成事実をまともに回答できない。こんなもんなんですよ AI の実情なんて。
SoC は全モデル共通で「Google Tensor G4」搭載です。先代 Tensor G3 よりベンチマークスコアは10%程度高く、上位モデルほど動作クロックが高いみたいです。
iPhone 15 | Pixel 9 | iPhone 15 Pro | Pixel 9 Pro | iPhone 15 Pro Max | Pixel 9 Pro XL | |
---|---|---|---|---|---|---|
128GB | 124,800円 | 128,900円 | 159,800円 | 159,900円 | – | 179,900円 |
256GB | 139,800円 | 143,900円 | 174,800円 | 174,900円 | 189,800円 | 192,900円 |
512GB | 169,800円 | – | 204,800円 | 194,900円 | 219,800円 | 212,900円 |
1TB | – | – | 234,800円 | – | 249,800円 | – |
それでは iPhone と価格を比較してみましょう。年々、お手頃感が薄れつつある Pixel ですが、そんなプライシングからも iPhone と勝負しようとしている姿勢が見てとれます。モデルによっては Pixel 9 Pro シリーズのほうが高いくらいです。(今年出る iPhone 16 の価格がどうなるかですけどね)
しかしながらベンチマークスコアでは、iPhone 15 Pro に搭載されている「 Apple A17 Pro 」など昨年モデルでありながら遥か高みにあります。無論、その差を体感出来るユースケースは限られていますが、単純に SoC からくる数値ではこの先も勝てそうにありません。もっと Pixel でしか搭載されない魅力的な付加価値がないと厳しい領域のプライスになってきたな、という印象です。
それにしてもレンズ突出具合が凄まじい。背面パネルの質感と異なるために異物感が凄いのですが…。実物は違和感ないのでしょうか?ぜひ店頭で確認したいですね。
Google Pixel Watch 3
Google 謹製スマートウォッチ「 Pixel Watch 3 」も発表されました。ちょっと価格上がりすぎな気がします…。というのも、先代から劇的に進化したという点が見当たりません。
Google公式ページ:https://store.google.com/jp/category/watches?hl=ja
Pixel Watch 2 | Pixel Watch 3(41mm) | Pixel Watch 3(45mm) | |
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4G LTE | 59,800円 | 69,800円 | 76,800円 |
Wi-Fi | 51,800円 | 52,800円 | 59,800円 |
4G LTE モデルの価格上昇が顕著です。15 % も上がりました。
Apple Watch Series 9(41mm) | Pixel Watch 3 (41mm) | Apple Watch Series 9(45mm) | Pixel Watch 3 (45mm) | |
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Cellular/4G LTE | 75,800円 | 69,800円 | 80,800円 | 76,800円 |
GPS/Wi-Fi | 59,800円 | 52,800円 | 64,800円 | 59,800円 |
Apple Watch と比べると、まだ少し安いです。スペックでは違いがあるのでしょうか。
Apple Watch Series 9(41mm) | Pixel Watch 3 (41mm) | |
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サイズと重量 | 縦:45mm 横:38mm 厚さ:10.7mm 重量:38.7g | 直径:41 mm 厚さ:12.3 mm 重量:31g |
ディスプレイ | 最大輝度2,000ニト 326ppi | 最大輝度 2,000ニト 320ppi |
バッテリー | 通常使用時で最大18時間 低電力モードで最大36時間 約45分で最大80%充電 | 常時表示で最長 24 時間使用可能 バッテリー セーバーモードで最長 36 時間使用可能 約60分で100%充電 |
センサー | 電気心拍センサー 第3世代の光学式心拍センサー 皮膚温センサー コンパス 常時計測の高度計 高重力加速度センサー ハイダイナミックレンジジャイロスコープ 環境光センサー | コンパス 高度計 酸素飽和度(血中酸素ウェルネス)モニタリング用の赤色光および赤外線センサー 多目的電気センサー マルチパス光学式心拍数センサー 3 軸加速度計 ジャイロスコープ 周囲光センサー 身体反応を計測するための皮膚コンダクタンス(cEDA)測定用電気センサー 皮膚温センサー 気圧計 |
GPS | L1 GPS、GNSS、Galileo、BeiDou | GPS、Galileo、Glonass、Beidou、QZSS |
スペックを比べたところ、ほぼほぼ同じような仕様にみえます。センサー類は両社の表記のゆらぎの問題で、実質どちらかが優れているとか無さそうです。Android ユーザーで Apple Watch クラスの性能をもったスマートウォッチを求めるのであれば、最有力の選択肢でしょう。先代から大した進化を感じられないのではなく、すでに Apple Watch 水準の完成度に達していたようです。ただし、進化の無さから 15 % の値上げが妥当といえるか微妙です。Pixel Watch に関しては、日本国内でも心電図機能が正式に開放されれば購入を検討します。そこのところが、圧倒的な Apple Watch との「差」だと感じています。そこだけです。
Google Pixel Buds Pro 2
Google 謹製ワイヤレスイヤホン「 Pixel Buds Pro 2 」も発表されました。早速、Apple の AirPods Pro と価格比較しましょう。
Google公式ページ:https://store.google.com/jp/product/pixel_buds_pro_2?hl=ja
AirPods Pro(第2世代) | Pixel Buds Pro 2 |
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39,800円 | 36,800円 |
価格は微差ですね。今回の Pixel Buds Pro 2 は相当に気合が入っているようです。Tensor A1 チップ搭載で Gemini に話し掛けて色々出来るようです。すでに似たことを出来る他社製品はあるので、どれだけスムースでクイック、そして精度の高いレスポンスを得られるか、そこに明確な差がないと埋もれてしまうでしょう。
ハード面では、固定用アーチを回して調整することにより、スポーツをするときは耳にしっかり、快適に過ごしたいときはゆったりフィットといった具合に、フィット感を自在に調整可能とのこと。これ面白いですね。
まとめ
スマートフォンに関して、中身のスコアは異なっていたとしても出来ることには大差ないので、価格が似通っていても違和感ありません。かなり強気に出てきたようには感じますけど。そんなことより、埋まらないブランド価値の壁。iPhone とその周辺デバイスを超えるには、OS で圧倒的に魅力のある機能を提示するのが堅実なやり方だと思います。米国での Pixel シリーズの電話着信時の AI 応答文字起こしなど、かなり魅力的に映ります。そういうのを Gemini 活用して Android 全体に搭載されれば印象いいのになぁって思う。