Android ユーザー待望の紛失防止タグ(トラッカー)のレビューです。
2024 年 8 月下旬より、Google の「Find My Device/デバイスを探す」ネットワークが稼動し始めました。
これまで Android では、(Galaxy を除けば)旧来からあった Bluetooth タグしか使用出来ませんでした。Bluetooth タグは、スマートフォンとの接続が切れた時点で通知をしてくれますが、言ってしまえば “それだけ” でした。タグのコンパニオンアプリが地図上に位置を示しても、それは Bluetooth 接続が切れた時点の位置情報に過ぎません。そこから持ち去られても追従出来ません。
今回紹介する Chipolo ONE Point は、仮に落とした位置から誰かに持ち去られても、追跡できる“かも”しれません。その辺の実力も含め見ていきたいと思います。
Android のスマートタグ選びについて、こちらの記事でも書いています。
CHIPOLO ONE Point とは
Chipolo ONE Point は Google とのコラボレーションによる Android 端末専用の紛失防止タグです。 Android ユーザーは、Find My Deviceネットワークに参加している数百万台の Android デバイスの助けを借りて、自分の持ち物を見つけることができます。機能とファッション性で chipolo はあなたの生活を便利にサポートします。
https://www.chipolo.jp/product-page/chipolo-one-point
製品仕様 Chipolo ONE Point
※「Find My Device/デバイスを探す」アプリは「電話を探すための呼び出し/共有」に対応してないため、Chipolo ONE POINT/CARD POINT 側から Android 端末を鳴らすことは出来ません。
競合製品との仕様比較
現状の主だった Android で使えるスマートタグの製品仕様を表にしてみました。
Chipolo ONE Point | Pebblebee Clip | Tile Pro(2022) | moto tag | Galaxy SmartTag2 | |
外観 | |||||
大きさ | 37.9 x 37.9 x 6.4 mm | 45x 38 x 8.5 mm | 34 x 59 x 7.7 mm | 32 x 32 x 8 mm | 28.8 x 52.44 x 8.0 mm |
重さ | 8.2 g | 7.9 g | 17 g | 7.5 g | 13.75 g |
Bluetooth接続範囲 | 60 m | 150 m | 120 m | 100 m | 120 m |
UWB対応 | 無 | 無 | 無 | 有 | 有 |
防水性 | IPX5 | IPX6 | IP67 | IP67 | IP67 |
音声通知 | 可(120db) | 可(音量不明) | 可(128db) | 可(75db) | 可(音量不明) |
電池寿命 | 1年 交換(CR2032) | 1年 (充電式) | 1年 交換(CR2032) | 1年 交換(CR2032) | 最大500日 交換(CR2032) |
対応ネットワーク | Google Find My Device | Google Find My Device | Tile ネットワーク | Google Find My Device | 無し |
備考 | 充電式バッテリー | 新型 2024年モデルリリース済 | 日本未発売 (2024年10月時点) | Galaxy デバイス専用 |
外観/大きさ/重さ
どれも似たようなサイズ感で大差ありません。ただし注意点として、Pebblebee Clip や Tile Pro(2022)に関して、ホール部分の肉厚を薄くしてあるので、キーリングが通しやすいという配慮があります。Chipolo ONE Point は 6.4mm の厚みを通せるリング等の用意が必要だし、moto tag に至ってはホールも無いので、別途ケース(Apple の AirTag のケースを使用可能)を買わなければなりません。
Bluetooth接続範囲
明らかに Chipolo ONE Point はこの中で一番 Bluetooth 接続距離が短いです。最も性能が劣るように見えますが、これに関しては実際に検証しましたので後述します。
UWB対応
moto tag と Galaxy SmartTag2 のみ UWB チップを搭載しています。10m という接続可能距離にタグがある場合には、数 cm 単位で位置を指し示すことが可能です。が、2024 年 10 月現時点では限られた Android 端末のみが UWB モジュール機能を使用する設計なので、Galaxy か Pixel ユーザー以外には関係のない項目です。
※2024年10月時点、AndroidでUWB対応モデルは、Google Pixel 6 Pro以降の上位モデル、Galaxy S21以降の上位モデル(そのほかのAndroid端末に関しては情報がなく不明)
※単独メーカーの iPhone と異なり、多様なメーカーが Android 端末をリリースしますが、UWB 対応に関して足並みが揃っていません。こうして UWB 対応タグがリリースされてきたので、今後リリースされる Android 端末の仕様の「通信」欄に UWB が記載されているかは注目です。
防水性
Chipolo ONE Point が一番弱いです。とはいえ、防水性能 IPX5 は土砂降りの雨に打たれても大丈夫、瞬間的な水没なら大丈夫です。落っことして路上の片隅で雨に打たれた状態でも問題なさげです。まぁ、どのタグを使うにせよ日常では濡らさない意識はもっておくべきですね。
音声通知
どのタグも、スマートフォン側から音を鳴らして、場所の特定補助が可能です。
例えば Chipolo ONE Point は音量が 120db ということですが…
さすがに小さなタグが鳴らす音量なので上図とイコールなわけありません。測定アプリで 10cm の距離で計ったところ 55db でした。イメージ的にはスマートフォンの着信音量を中くらいに設定した程度(よりかは大きいかな)と捉えてください。カタログ値どおり Chipolo ONE Point と Tile Pro(2022)の体感音量は同じくらいでした。この音量が実際に有用なのかどうかは後述します。
電池寿命
どのタグも 1 年ほどが目安です。おそらくどのタグもスマートフォンから電池残量の目安くらいは見れると思うので、意識して確認するようにしましょう。
対応ネットワーク
Android をご使用なら「Google Find My Device/デバイスを探す」ネットワーク対応のタグを選びましょう。
日本国内において Tile ネットワークはそこまで期待出来ず、今後 Google Find My Device ネットワーク 対応タグが増えてくれば、益々シュリンクしていくと思われます。
Galaxy をお使いの方は、UWB か Google Find My Device ネットワーク のどちらを重視するかで選べば良いかと思います。または、moto tag の日本での販売が開始されれば、お使いの Galaxy 端末との接続が確認された情報を得たうえで、それを購入検討してください。
それでは、日本において Google Find My Device(以下、「デバイスを探す」と記載)対応タグの先陣をきった Chipolo ONE Point を見ていきたいと思います。
パッケージ
パッケージは完全に海外仕様となっています。海外版が輸入され、そのまんま素通しで販売されているようです。日本で店頭販売することは前提に無いのかも。日本への割当が少ないのでしょうか、在庫が潤沢とは言えない状況が続いています。
内容物は Chipolo ONE Point 本体と、取扱説明書(日本語記載なし)と何枚かの紙だけです。キーリングやカラビナの類は同梱されていませんので、別途用意が要りますね。
飾り気のないシンプルな見た目
カラーは白色のみ(2024 年 10 月時点)です。今後、他の Chipolo シリーズのようなカラフルなモデルが追加されるのかもしれません。キーリング用のホール径は 5mm で、裏面は無地。これといった説明しようがないくらいシンプルな外観なのです。ちょっとした汚れは拭けば取れそうですが、経年での変色はあるかもしれないですね。
セットアップ
Chipolo ONE Point はコンパニオンアプリも存在しない(※)ため、接続方法は『 Fast Pair 』一択です。そもそも『 Fast Pair 』で接続しないと「デバイスを探す」に登録されません。
スマートフォンのそばで Chipolo ONE Point のロゴを辺りを押すと、すぐにポップアップが表示されます。
※Google Play に Chipolo というアプリがありますが、コレは以前から販売されている「デバイスを探す」非対応の Chipolo ONE/CARD 用で、Chipolo ONE Point では使用できません。
昨今スマートタグが犯罪に使用されています。勝手に人の鞄に忍ばせて位置を特定するなど、相手の了承を得ずにタグを悪用しそれが露呈した場合、タグと紐づいた Google アカウント情報が法的要請に基づき開示される可能性がある、といった内容の警告文が表示されます。
無事「デバイスを探す」に表示されました。
『 Fast Pair 』接続のみで Google アカウントへの紐づけと、Bluetooth 接続設定もされます。
Bluetooth 接続登録済み機器一覧に Chipolo ONE Point の名前は表示されません。
「デバイスを探す」の画面で上図のように『現在近くにあります』と表示されていれば、Bluetooth 接続された状態です。
Bluetooth 接続距離と位置精度について
公式の仕様では、Bluetooth 接続範囲 60 mとのことですが、クルマの中にタグを置いた状態で、どこまで接続が維持されるか歩いて離れていって確認したところ、屋外のひらけた場所で約 150m でした。他メーカーと遜色なかったですね。そもそも各メーカーの測定条件が不明なので、カタログスペックで優劣は付けられませんね。むしろなぜ Chipolo が控えめな数値を記載してしまったのかが疑問です。
また、位置に関して地図上で示す位置と実際の位置のズレは約 100m ほどでした。しばらく同じ場所に留まって位置情報の更新を続けていましたが、補正されませんでした。これに関してはスマートフォン Nothing Phone (2) の GPS の精度(※)から来るものなので、タグの問題ではないと思います。
※Bluetooth 接続範囲は環境により 大きく変動することが予想されます。
※在宅時に Nothing Phone (2) の Google Map アプリで自身の位置を確認すると、誤差は 5m 程度と高精度です。100mズレていた際はスマホとタグの距離は数cmだったので、単純にその時は GPS の位置情報がズレていたのだと思います。
Bluetooth 切断状態でも音を鳴らせる?
Bluetooth 接続が切れた状態で「デバイスを探す」のタグを見ると、上図のような表示がされています。推測にはなりますが、タグと同じ紐づけ先である Google アカウントが機能しているデバイスが他にあり、尚且つそのデバイスがネットワーク通信可能な状態であり、且つ、タグとBluetooth 通信できる状況であった場合に、そのデバイス経由でタグから音を鳴らせる…ということのようです。ちょっと想像付かないような限られたユースケースだとは思いますが、出来ないよりは、出来たほうがよいですね。
120db という音量について
実際には近距離で 55db なわけですが…。
クルマの中に置いたタグから音を出して、ドアを閉じて車外に出て聴こえるのか試してみました。軽自動車の場合で、“微かに” 聴こえる程度です。気密性の高い高級車両では、まったく聴こえないでしょう。
ショッピングモールなどの騒がしい店内など、まず聴こえないと思われます。よほど周りが静かな環境でないと、音を出してもあまり意味がないかもしれません。
家の中で探す場合でも、布団の中だと音が吸われて聴こえづらいでしょう。音で探し当てるというのは、このような小さなタグに求めるのは酷なのかもしれないですね。無いより有ったほうがよい機能ではありますが。
「デバイスを探す」を試してみた
検証1.紐づきの無い Android 端末とタグを一緒に持って移動
前提条件
- スマホA:家に居る私が「デバイスを探す」で位置を確認するのに使うスマホ。
- タグ(Chipolo ONE Point ):スマホAと Fast Pair で紐づけられている。
- スマホB:ファミリーリンクによりスマホAの管理化にある家族用スマホ。
- 自宅から店舗までの移動は徒歩
- 道中に人はあまり居ない
※スマホBとタグは、直接的な接続は何も設定していない状態。
※スマホBは「デバイスを探す」アプリを未インストール状態。
※スマホBのファミリーリンクは、今回の検証とはまったく関係なく元々、家族の管理用として設定してあっただけです。ちなみにファミリーリンクは、管理される側のスマートフォンの GPS を直接使っているので、位置情報の更新精度や頻度に一定の信頼があります。
タグとスマホBが家から店舗まで徒歩で移動する道中を、スマホAの「デバイスを探す」で追っていましたが、Bluetooth 接続が切れたあとでも、位置情報が更新されていきました。ファミリーリンクで追っているスマホBの位置情報と、誤差 100m ほどの位置で移動しているのが確認できました。大体 10分置きほどで更新されていきました。
この状況から考えて、タグが スマホBと通信して、スマホAで見られる位置情報を更新していることが伺えます。タグとスマホBは鞄の中で数 cm の距離にありました。今回、他の Android 端末との通信があったか不明ではありますが、道中の道は人気(ひとけ)が無いので、スマホBが位置情報をプッシュしたと考えるのが妥当です。
ひとまず「デバイスを探す」ネットワークが機能していることがわかりました。
しかし、店舗から家に戻ってくるあいだも確認していたのですが、スマホBの位置情報が家に近づいてくるあいだ、タグの位置情報は店舗に居る状態のまま更新されませんでした。そして、スマホBが家に到着した瞬間(ファミリーリンクの自宅への到着通知が先に来た)に、タグが私の持っているスマホAと Bluetooth 接続されました。
検証2.タグだけの移動を追跡できるか
検証内容
自宅からタグだけを持ってクルマで店舗Aまで移動、そこに 30 分滞在しクルマで店舗Bまで移動、そこも30 分滞在し自宅に帰宅。それを自宅にいる私がスマートフォンの「デバイスを探す」で位置が更新されるのか確認する。
こちらの検証結果のほうが知りたかったことですね。
落とし物をした時に、一緒に付けてあったタグで位置情報を掴めるか?「デバイスを探す」ネットワークの実力を確認します。
前提条件
- 自宅から店舗Aまでクルマで 5 分の距離
- 店舗Aから店舗Bまでクルマで 5 分の距離
- 店舗Bから自宅までクルマで 5 分の距離
- 店舗AB両方とも平屋の中型店舗で、人の入りは 50 人以上は居る状況
- エリアとしては地方都市の隣の市なので、道中の人・クルマの量はそれほど多くない
結果
出発(スマートフォンとタグが切断されて)から 10 分後くらいで、タグの位置が店舗Aに移動しました!
ちょっとした感動。店舗Aに居たであろう Android ユーザーの協力により、位置情報がプッシュされました。いやー、ちゃんと「デバイスを探す」が稼動してますねー。
そして、店舗Aから店舗Bへ移動する途中でも、位置情報が更新されました。これは、道中の信号待ちの際などで、運良く近くに Android ユーザーが居たのでしょう。
そして店舗Bにタグの位置情報が移動しました。バッチリです。こちらの店舗にも Android ユーザーが居るようです。そして 30 分ほど経過して店舗Bを出発した際、タグの位置が店舗から自宅方向に 100m ほどの位置に位置情報が移動したので、店舗内に居た Android ユーザーが粘って接続&プッシュしてくたようです。
検証結果からわかったことを記しておきます。
- 位置精度は100mほど誤差の出る場合があること(スマホに依存していそう)
- 更新頻度は10分間隔くらい
- 場合によっては、更新が滞る
- Bluetooth が再接続される距離にもムラがある
- 位置情報に高さの概念は無い
- 田舎でも意外と「デバイスを探す」が機能する
正直、これだけ周りが iPhone ユーザーばかりだと、あまり Google「デバイスを探す」には期待出来ないと予想していましたが、良い方向に裏切られました。ある程度の人が居る場所であれば、ちゃんと位置情報が更新されてくれます。移動中など、単純に周りに人の少ない状況では当然ながら位置情報は更新されません。
今回検証した店舗などは、中型店舗でそこそこデカいので、仮に位置情報がズレていても感じられないですね。店舗にいるあいだは微妙に位置情報の移動はありましたが、敷地が広めなので吸収されました。しかし、これが本当に店舗外で落とした場合、さらに人通りが少ない場所では、具体的な位置の追い込みは難しいかもしれません。音を鳴らして気付ければいいですけど…。
また、位置情報には高さの概念がありません。仮にデパートのような建物を何階も移動した際に、どこかの階でタグを落としていても、「デバイスを探す」上ではどの階に落ちているかまでは判別つきません。
ウェブ版「デバイスを探す」未対応
アプリ版は問題なく機能していますが、現状(2024年10月時点)、PC などからアクセスするウェブ版「デバイスを探す」には Chipolo ONE Point が表示されていません。
これは、私の環境だけなのか、今だけ何らかの事情で表示されないのか、この先も表示されない仕様なのか、不明です。
置き忘れ通知について
Chipolo 公式サイトのスペックに「紛失アラート機能(約60M)」とありますが、まぁったく通知されません。
そもそも Chipolo ONE Point には前述通りコンパニオンアプリが無いので、どうやって通知してくるのでしょう?
もし通知してくるとしたら「デバイスを探す」アプリ?「デバイスを探す」アプリの通知は全て ON にしてありましたが、上記色々な検証していても一切通知はされませんでした。それに、Bluetooth が切断されたことを「デバイスを探す」アプリが認識することは可能ですが、それをトリガーに通知してくるとは思えません。それをしたら、タグ同様に「デバイスを探す」に登録してあるワイヤレスイヤホンを使い終わってケースに仕舞うたびに通知が来るハメになります。タグとイヤホンを見分ける?そこまで複雑なことを現状やるとも思えません。
それと Chipolo 公式に書いてある以下の説明。
これも従来の Bluetooth タグであれば、コンパニオンアプリ経由でスマートフォンの音を鳴らすことが出来るのですが、『 Fast Pair 』の接続だけで完結する Chipolo ONE Point ではそれも出来ないわけです。要するに、コンパニオンアプリを使用しないがために、従来出来ていた事が出来なくなっているというわけです。
公式に書いてある「紛失アラート機能」とは何なのでしょうか?
まぁ、機能としてはそうでしょうね。実際、何のアプリなりサービスが通知というアクションをするのか不明ですね。
また、通常であれば、以下の点を守っていないと通知されないとのことです。
私のスマートフォンは上記の「付近のデバイスのスキャン」はオンになっていました。
というか、そもそもココがオンになっていないと、Fast Pair 自体出来ないのでは?
念の為、スマートフォンの再起動と、Chipolo ONE Point の「デバイスを探す」からの削除→再登録もしてみましたが、通知はされないままです。
残念ですが、これ以上の問い合わせは本国 Chipolo と行わなければならない(購入店による。例えば Amazon から買うと本国 Chipolo 対応)ようで、手間が掛かるので断念します。今回の事象は、私の Nothing Phone (2) との接続においての場合なので、他の端末や個体では問題ないのかもしれません。まぁ、私としては納得できない状態ですけどね。
まとめ
現状、「デバイスを探す」ネットワークが一定の機能していることはわかりました。今後も継続して確認していきます。本当に検証したいのは、タグだけを持たせた人に、人の多い場所・少ない場所へ行ってもらって位置情報が更新されるのかどうかです。
検証結果で、人の居る場所では一定数 Android ユーザーが居る可能性があり、ちゃんと「デバイスを探す」ネットワークが機能していることがわかりました。
「置き忘れ通知」が機能しない件に関しては解せませんね。従来の Bluetooth タグからあるこの機能を重視して購入する方もいることでしょう。というか、私としても通知は欲しいです。
冒頭に書いた、仮に落としたモノが持ち去られた場合に追跡可能か?の答えは未だわかりません。Android ユーザーが増えてくれないと精度が高まらないのは明白ですけど。
検証結果から結論を書きます。
位置ズレがあったり、高さの概念が無い点など、落とし物を見つけるには不向きです。まったく役立たないとは言いませんが、見つけられる可能性があるのは、よほど周囲が静かな場所で音を鳴らした場合限定ですね。それも、音を鳴らせる範囲(Bluetooth接続範囲)まで近づけたらのハナシです。その範囲に入れるかどうかが問題です。「デバイスを探す」ネットワークが機能する、Android ユーザーが一定数居る場所であれば、その範囲まで辿り着ける可能性がありますが、終日に渡って人気(ひとけ)の無いような場所に落としてしまった場合は厳しいでしょうね。
使えそうな用途としては、スマートフォンを持っていない小さな子供や高齢者に、念の為に持たせておくといった使い方であれば有用そうです。人の居る場所(例えば幼稚園・学校・塾・病院など)にちゃんと着いたかどうかの確認といった事には使える可能性はあります。自宅に Android のタブレットなどが置いてあれば、家に帰り着いたことも確認出来るでしょう。