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映画「 Dot the i/ドット・ジ・アイ(2003)」の面白さをネタバレ無しで語る

観終わったあと、誰かに話したくなる映画を紹介しています。
そんなわけで、今回はイギリス・スペイン合作映画「Dot the i/ドット・ジ・アイ 」です。まだ観ていない方に向けて、ネタバレ無しで書いていきます。

ネタバレなしですが、設定説明のため序盤の展開は明かします。

基本情報

2003年製作/92分/イギリス・スペイン合作
配給:エスピーオー
劇場公開日:2004年7月31日
監督/脚本:Matthew Parkhill
出演:Gael Garcia Bernal、Natalia Verbeke、James D’Arcy、他

ガエル・ガルシア・ベルナル主演のラブストーリーに見せかけたスリラー作品。本当はスリラーであることは伏せておくべきなのだが、Wikipedia に思いっきり「サイコスリラー映画」って書かれちゃってるのでそこは明かしておきます。

あらすじ

ロンドンに住むスペイン人のカルメンは、交際している若く裕福な男バーナビーからプロポーズされる。付き合ってからまだ 5 ヶ月半であり、早すぎる展開に戸惑いつつも、結婚相手として申し分のないことから喜びプロポーズを受けいれるカルメン。

イギリスでは、結婚前に最後の馬鹿騒ぎを女子だけで夜通し行う「ヘン・ナイト・パーティー」という風習があるらしい。(男性のバチェラー・パーティーにちょっと似てますね。)画像のようなヅラやヒゲがそのパーティーのルールによるものなのか、おふざけでやっているのかはわかりません。ともあれ、レストランで友人達とパーティーを楽しむカルメン。舞台はイギリスなのだが、レストランのウェイターによると、フランスの風習により、そのような結婚前のパーティーの時に花嫁となる女性は、その場にいる男性から一人を選びキスをする、という習わしがあるそうだ。

そのタイミングで同レストランに男友達と 3 人で来ていたキット。なぜか赤の他人のはずのカルメン達をカメラで撮影しているのだが、今の世の中では普通にあり得ないですよね…。何度かカルメンと目線が合うキット。

そして、カルメンがキスの相手にキットを指名したことにより、二人はレストラン中の人に見られながら口づけを交わす。…が、口づけという軽いものではなく、周りが引くくらい濃厚で熱いキスを展開するのだった。そして長すぎるキスのあと、急に冷静になったカルメンは、後悔とも言えない複雑な感情に襲われるのだった。その後、家に帰ったカルメンは、(どこまで詳細にバーナビーに語ったかは作中明らかではないが)そういった男(キット)と出会ったことを正直に伝えているのであった。

後日、カルメンの友達に職場を聞いたキットは、彼女のもとを訪れる。しかし、結婚間近であるカルメンはキットを邪険に扱う。それでもメゲず執拗に食い下がりデートに誘うキット。最後はカルメンも折れてしまいデートを了承することとなる。

同じような時期、誰かがこっそりカルメンを撮影している映像が差し込まれる。カルメンだけではなく、同様にキットも撮影されている。更には、カルメンとバーナビーが自宅にいるところすら撮影されているのだ。一体誰が何のために…。

実はカルメンは、本国スペインにいる際に当時の交際相手から暴行を受けており、その相手から逃げるために渡英してきているのだった。誰かに後をつけられている恐怖を、もしかしたら、その元カレじゃないかと恐怖しバーナビーに相談する。バーナビーは、そんな違う国の男ではなく、ヘン・ナイト・パーティーで出会った彼(キットのこと)じゃない?とカルメンを落ち着かせる。

デートの日。待ち合わせの場に来るなりキットをガチ殴りするカルメン。どうやら最初にキットが職場に押しかけた事がきっかけでカルメンはクビになったらしい。その腹いせだ。カルメンの態度からも、キットのことを例のストーカーだとは思っていないようだ。

すったもんだありながらも二人はお互いを知っていく。キットは俳優を目指している無職であることを告白し、カルメンは自身の気性の荒さにより数十回仕事をクビになっていることを明かす。

婚約者バーナビーに抱かれるカルメン。しかしまったく気持ちが入っていない。結婚するのは決定事項なのだが、バーナビーの嫉妬に嫌気がさし、なによりキットを好きになってしまっているのが原因だ。

そして、直接接点の無いと思われていたキットとバーナビー。とあるバーでキットに近づいたバーナビーは、何やら強い剣幕で怒鳴ったあと、お金らしきものを渡している。会話が聞き取れないので、どういった状況なのかはわからない…。どういう事なのだろうか。

まとめ

単なる不貞や略奪愛といったラブストーリーではない。冒頭書いているが、スリラーなのである。といっても陰鬱な印象は受けないはずだ。途中、度々挟み込まれる盗撮映像が何なのか、かなり分かりやすい伏線ではあるのですが。なんというか、結末は意外性ありまくりで絶対に予想できないと思う。観るべし。

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